2016年1月13日

セイルトレーニングとは? Part2「海を知る」

海で起きるいろんなこと

嵐が来る

慣れてきた船の生活、船はどんどんと陸が見えない方へと進んでいきます。
だんだん高くなる青や紺色の波に合わせて揺れてきた感じがします。

すると、仲間の一人が顔色悪くなってきます。船酔いです!
最初は強がっていたけど、だんだん他のことを考えられなくなってきて、、、
この状態が結構続いて、、、

吐き気が波のように押し寄せます。
船の中で吐いたら大変だけど、海に吐けば大丈夫です。
隣でも、仲間が海とにらめっこしています。

休んでいたいけど、みんなでやることがたくさんあります。
「舵取り」「見張り」
「帆の向きをかえるぞー」
ロープを引いている間は不思議と元気です。

また休憩に入ろうとしたら、海に呼ばれるように、船べりまで行ってまた海とにらめっこです。

そんなしんどい船酔いですが病気ではありません。
水さえ飲んでいれば、大丈夫です。
きついけれど食べ物も食べると早く克服できます。
そうやって半日から1日ちょいで皆グワングワン揺れる船の中でも元気に変わらず過ごせるようになります。


海の生き物たち

船で生活していると、いろんなことがあります。
海に生きている生き物たちとの出会いは格別です。

「クジラがいるぞー!」
その声にみんなが船の前の方に集まります。
行ってみると、遠くで水をバシャバシャする黒い影が!

でも何やらよくわかんないなと思っていると、黒い影が近づいてきた!!
みると大きな親クジラの横を寄り添うように泳ぐ子クジラがいます!

他にも船と一緒にずーっと泳ぐイルカや
マストから海を見ていると流れ星のように水面をキラキラと疾走するトビウオ、
船の釣り針にかかってきたカツオやマグロ

陸を離れてから一緒に船旅を楽しんで、救命ボートの下がお気に入りの海鳥くん

地球に溢れる生き物たちがまるで友達のように感じられるひとときです。


夜の暗さ、星の明るさ

今日は真夜中からの当番です。起きてデッキに上がっていくとあたりは真っ暗。
雲が月や星たちを隠した今夜は、本当の暗闇を味わえます。
「ここまで暗いのかーい」と突っ込みたくなるほどの暗さです。

前の方から声が聞こえます。手すりをつかみながらそろそろと歩いていくとだんだん慣れてきた暗闇に仲間たちの人影が見えてきます。
暗くて表情も何も見えないけれど、声からこの暗闇を楽しんでいるのが伝わってきます。


次の晩は雲も晴れて気持ちの良いくらいのひんやりとした風で船は南へ向かっています。
月ってこんなに明るいんだ。
星ってこんなに多いんだ。
漆黒の海を照らす月の道を進んでいくのはまるで宇宙を旅行しているかのようです。

やっと見えた久しぶりの陸だ!

もうすぐ陸が見える!
まだ出航して3日で、海も好きだけどやっぱり陸地が恋しい

「陸だ!」
誰かが陸を見つけたようです!

セイルトレーニング中には1回くらいの寄港地があったりします。
寄港地と言っても港に入ることもあれば小さな島の近くに錨をうって小さなボートで上陸したりすることも。
暖かい所なら海にそのままダイブ!

今まで一緒に過ごしてきた仲間もこうやって陸で遊んでいるとまた違う一面が見えてきます。
そんな楽しい時間ですが、航海にとっては折り返しです!

ここから、帰りの航海と言っても2〜3日くらい
もう以外と船で過ごす時間が短いことと、怒涛のようにいろんなことが起こった航海の前半にただただびっくりしてしまうかも?

そんなこんなでちょっと複雑な気持ちを抱えて帰りの航海の出航です!

というところで今日はここまで
最終回のPart3に続きます






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