2016年1月10日

セイルトレーニングとは? Part1「海の生活の始まり」

今回は僕が注目している「セイルトレーニング」という活動を紹介しましょう!

歴史や成り立ちは他のサイトに詳しいのでまたの機会にしてここでは、どんな活動なのかに絞って紹介して見たいと思いますね!

ズバリ!セイルトレーニングとは帆船やヨットという風を帆に受けて帆走する船で行う野外教育・体験教育です!
野外教育・体験教育とはなかなかイメージしにくいですが、大きくくくればボーイスカウトなどを含めた大自然の中で人が考えたメニュー(冒険や協力が必要な活動です)を行う活動を言います。
有名な団体ではOutward Bound(アウトワードバウンド)なんてのがありますね!ご存知でしょうか?山や雪山、川をフィールドに何泊もテントなどに泊まりながら、日常では体験できない挑戦ができるのです。

セイルトレーニングは山や川での活動と並んで海という大きなフィールドで挑戦をします。世界では主に青少年(中高生〜25歳くらい)が参加する活動が多いです。

さてさて、ここで船に乗ってから降りるまで船の上でどんな生活をするのかを見てみましょう!

どんな生活が待っている?

始まりの日

午前中〜お昼頃に船が泊まっている港やヨットハーバーに向かいます!
船が見えるより先に高いマスト(帆柱)が見えてきます。
近づくと波でマストのてっぺんがしてるのがわかります

いざ乗りましょう!乗るときは船によりますがそんなに大歓迎はありません。
「Hello!」くらいです。

ゆっくりと船の生活は始まります。
荷物を置きに航海中寝る部屋に案内されます。
だいたいは一人ずつにベッドがありますが、中にはハンモックの船やベッドを交代で使う船もあるかもしれません。

しばらくすると、旅を共にする仲間も集まってきて、デッキ(甲板)に集合がかかります。
そこで乗組員の紹介があります。
名前はなかなか覚えられませんが、航海始まればすぐに覚えられるので心配ありません。

また、大きな船では参加者も多いので、グループ分けが行われることもあります。
そのメンバーがこれから文字通り寝食を共にする仲間です!

海に出ると、船は舳先をまっすぐに外海に向かっていきます。
運次第、天気次第ですが船は揺れ始めて、恐怖の船酔いが襲ってきます。
運が悪ければもうめちゃくちゃになります
えらいこっちゃ!!

船酔いは決して苦しくはありません。病気ではないので、脱水症状さえ注意していれば、健康に害はありません。
ただ究極に気分が悪くなります。まさに波のように嘔吐感が襲ってきます。

誰も気分が悪くなりたくはないですが、このぐちゃぐちゃな状態を乗り切れば陸での生活なんて忘れてしまいます。今目の前に広がっている海と周りの仲間がこの世界のすべてになります。
普段の生活を全て忘れられることってなかなかない!!!

苦しい船酔いですが、新しい仲間と乗り越えることはセイルトレーニングの幕開けとなるのです。
もちろん早い人は数時間、かかる人でも1日〜2日で絶対に慣れて揺れ続ける船の中でモリモリご飯が食べられるようになります!

帆を拡げ、風で走る


船酔いを克服しつつある中で、マストに登って縛ってある帆をとき、ロープを引いてその帆を広げる方法を学びます!
ここで高いマストに登る(小さい船では登らないこともあります)という恐怖へのチャレンジが待っています。

簡単ではありませんが、登るコツをつかめば筋力のない人でも簡単に登れます。また、危険に思えますが、多くの帆船はできてから何十年も無事故記録を続けており十分な安全対策がなされています。
また、この挑戦は自由が保障されており、限界を感じたらいつでも挑戦をやめることできるようになっています。決して強制された挑戦ではなく2度目、3度目と少しずつ高さをあげてマストを登りきる人も多くいます。

いざセイルを広げるとここからは、船を当番を決めて走らせていきます。
当番外の時間は眠って体を休め、当番の時間は「舵とり」「見張り」「風に合わせた帆の取り扱い」を行います。ここでもちろん夜でも当番はやってきます。
月夜が輝く夜、または漆黒の暗闇で仲間と協力して船を走らせるのは大変ですが、特別な信頼関係がゆっくりと育まれていくのです。

当番の間はずっと忙しいわけではなく、空いた時間はゆっくりと海を眺めたり出会った仲間と話したりします。陸の自分を知られていない仲間だからこそ話せること。赤色の朝日を浴びながらだから言えること。一緒に船酔いを乗り越えた仲間だから言えること。我を忘れて口が勝手に動くように話し、笑っている自分がそこにはいたりします。

船酔いも忘れて、仲間とも信頼関係ができてきて楽しくなってきた海での生活。
どうなっていくのかはPart2に続きます。

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